ピエール・エルメ、フランスパティシエの花形

アルザスのパン屋の4代目として生まれたピエール・エルメは、14歳の時ガストン・ルノートルの下で修業を始めました。現在、ヴォーグ誌は彼を「パティスリー界のピカソ」と称し、世界29か所でショップを展開しています。多くはパリ、ストラスブール、ナント、ニース、リヨンなどです。

Q.自分の職業をどのように考えていますか?

A.私は、ケーキといったお菓子を芸術の一種だと考えています。音楽や絵画、彫刻と同様に、感受性を表現するための一つの方法として。この仕事は、緻密さや唯一の製作の自由に関する仕事であり、味の探索のなかに自分を見出します。

Q.あなたの哲学とは?

A.私はまず、新しい刺激の探索や、喜びを与えることに関しての方法を模索しています。ひとつのケーキを想像するとき、どのように味のシナリオが出来上がるか、正確にわかります。他のものを受け入れるために、まず最初にどんな味が来るか、といったように。

Q.近年のパティスリー界での大きなトレンドは何だと思いますか?

A.現在、多くの人が創造し、考え、新しい試みをしようとしています。マカロンについて話すとき、多くが流行を参照しています。しかしそれは当て嵌まりません。マカロンは、パティスリーにおける偉大な古典的作品なのです。

Q.どのマカロンがあなたにとっての「サイン」ですか?どの味の組み合わせがオリジナルですか?

A.モガドール(パッションフルーツ風味のガナッシュショコラオレ)やアンフィニモン・ポルセラーナ、アンフィニモン・キャラメルなどです。 中でも、イスパハンはマスコット的な存在です。古い帝国のバラ園を思い起こさせる、ローズ風味とフランボワーズ、ライチのマカロンです。私がこれらのマカロンを作り始めた1976年は、マカロンのレシピは非常に限られたものでした(コーヒー、ショコラ、バニラ、フランボワーズ)。マカロンにおける本質的な味の要素は内部にあると考え、私はそのディテールに集中して仕事をしようと思いました。次に、ピスタチオやレモン、ローズといった、当時まだ大胆だったフレーバーを加えました。1994年、もっと発展した味や構成を望みました。そこで、レモン&バジルや白トリュフ&ヘーゼルナッツ、オリーブオイル&バニラといった味が生まれたのです。

Q.どこでインスピレーションを受けるのですか?

A.インスピレーションは、素材や製品、興奮や会話から生まれます。更に、自分の仕事に対する情熱からも。

Q.ちょっとした癖や習慣はありますか?

A.毎朝作るフルーツサラダです。儀式みたいなものです。

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