フランス史の各時代の見どころ

原始人の出現とともに始まり多彩な歴史を持つフランスには、歴史的な見どころが多数あります。ロワール渓谷に見られる、ルネサンス時代に活躍した画家たちの足跡や、2度にわたる世界大戦の戦跡を訪ね、そして来る未来へとタイムスリップしてください!

先史時代の洞窟とガロ・ロマンの遺跡

あなたは化石の収集がご趣味で、クロ・マニョン人についてもっとお知りになりたいですか?

19世紀から積極的に発掘が行われているフランス先史時代の遺跡を訪れることは、一生の思い出に残る、時を超えた旅となるでしょう。ドルドーニュのヴェゼール渓谷にある先史時代史跡群 (外部リンク) (ユネスコ世界遺産登録)の一つ、ラスコー**Lascaux** (外部リンク) から、アルデッシュ地方のショヴェ・ポン・ダルク洞窟**grotte Chauvet-Pont d’Arcに至る洞窟に描かれた壁画や彫刻から、私達の祖先が残した痕跡に文明の幕開けを感じることができます。
それとも古代文明の方がお好きですか?それでしたらフランスにはまた、当時最大の権力を誇ったローマ帝国時代にさかのぼる、多くの重要な遺跡があります。世界で最も巨大なローマ時代の水道橋、[
ポン・デュ・ガール](http://jp.rendezvousenfrance.com/ja/discover/35026 (外部リンク) )Pont du Gard (外部リンク) (ユネスコ世界遺産)に息を呑みアルルの古代闘技場arènes d’Arles (外部リンク) での闘牛に興奮し、また古代の繁栄を示す神殿、ニームのメゾン・カレ**Maison Carrée といった遺跡を訪れて、太古の時代にタイムスリップしてください。

中世の繁栄の時代から17世紀の絶対王政の時代にかけて

ローマ帝国の崩壊により中世の時代へ、そしてクロビスの即位からフランク王国の誕生と時代は移り変わり、サン・ドニ大聖堂 Basilique Saint-Denisにはクロビスの横臥彫像が飾られています。その後十字軍遠征の時代には、信者がサンチアゴ・デ・コンポステーラSaint-Jacques-de-Compostelle (外部リンク) へと巡礼に行きました。このユネスコ世界遺産にも登録されている巡礼路を訪れることによって、様々な史跡を発見できるでしょう。またフランスのいたるところで中世や城塞都市が繁栄し、その例としてル・マンの旧市街Cité Plantagenêt (外部リンク) 、ピカルディー地方のクシー城とピエールフォンPierrefonds 城、さらにカルカッソンヌの城塞都市cité de Carcassonne (外部リンク) (ユネスコ世界遺産登録)などが挙げられます。

百年戦争(1337-1453)の終了とともに、城塞都市は少しずつその防衛の役割を失っていきます。そして時代はルネサンスへと移り変わり、アメリカ大陸が発見され、活字による印刷技術が誕生しました。フランソワ1世はロワール渓谷一帯で宮廷生活を過ごし、シャンボール城châteaux de Chambord (外部リンク) 、アゼ・ル・リドー城Azay-le- Rideau、アンボワーズ城Amboiseは、新しい芸術と文化の台頭を示しています。

ルイ14世が君臨した時代には、絶対王政がその最盛期を迎えます。ヴェルサイユ宮殿 château de Versailles (外部リンク) に居住した太陽王、ルイ14世は建築家、ヴォーバンに指示し、フランスとの国境を防御するため数々の要塞を築かせました。こうした要塞(ブザンソンの城塞citadelles de Besançon (外部リンク) 、ブレイBlayeの城塞、ロングゥィLongwyとモン・ドファンMont-Dauphinの新市街など)は、ユネスコの世界遺産に登録されています。

第一帝政から第二帝政へ

シャンゼリゼChamps-Elysées大通りの真正面にそびえる凱旋門’Arc de Triompheは、19世紀初め、ナポレオン1世率いる軍の勝利を祝して、彼が建設を命じた象徴的な建物です。またパリには、彼が眠るアンヴァリッド(廃兵院)Hôtel des Invalidesがあります。1852年から1870年までナポレオン1世の甥、ナポレオン3世がフランスを統治し、彼の妻、ウジェニー皇后によってフォンテーヌブロー城**château de Fontainebleau**に中国の作品を集めた美術館が開館、彼女はまたバスク地方とビアリッツに好んで滞在しました。そしてナポレオン3世の指示により、オスマン男爵によってパリの近代都市計画が遂行されます。

20世紀に勃発した二つの世界大戦

1914年~1918年、1939年~1945年にかけて、2度にわたる世界大戦が勃発し、その主な戦いはフランスで繰り広げられました。カンの平和記念館 (外部リンク) **Mémorial de Caen (外部リンク) からフランス北部、ソンヌ県にかけて設置された戦場の記憶を巡るコース**circuit du Souvenir、またコロンベイ・レ・ドゥ・エグリースのシャルル・ド・ゴール記念館**Mémorial Charles de Gaulle** (外部リンク) にいたるまで、戦争の痛ましい時代をいつまでも忘れないようにするため、フランス各地の戦跡や軍人墓地、記念碑にお越しください。

21世紀:現代性と未来志向

2000年を迎えた現代は、確実に未来へと目が向けられています。技術が発展を続ける今日、パリの科学産業博物館**Cité des Sciences et de l’Industrie では、技術発展の時代を理解することができますし、トゥールーズのシテ・ド・レスパス (外部リンク) **Cité de l’Espace (外部リンク) は宇宙に関するテーマパーク、またピレネー地方のピック・デュ・ミディ**Pic du Midi** (外部リンク) は、天体観測所となっています。さらにフランスの最も美しい建築物は今後、リヨンの光の祭典で演出されているように、3Dによる映像効果によってさらにその価値が高められるでしょう。

他方現代建築に関しては、フランス全土で素晴らしい作品を目にすることができます。ランスのルーヴル美術館分館 Louvre-Lensは日本の建築家達による事務所Sanaaが設計、また2013年にはマルセイユで欧州・地中海文明博物館 (MuCEM)が新しくオープン、さらにボルドーではワイン文明博物館**Cité des Civilisationsdu Vin**の開館も予定されています。