コート・ダジュールの内陸に位置するヴァロリスは、陶芸の町として知られる小さな町です。
ピカソが暮らし、数多くの陶芸作品を生み出した場所であると同時に、日本の陶芸とも長い交流の歴史を育んできました。
2023年には、同じく陶芸の伝統を持つ岡山県備前市と姉妹都市提携を結び、日仏の文化交流は今も続いています。
10:00 ヴァロリス観光局から散策スタート
Office de Tourisme de Vallauris, Avenue Georges Clemenceau, Vallauris, Franceまずはヴァロリス観光局へ。町歩きの出発点として、地図や最新情報を入手しておくと安心です。
10:15 「ピカソの足跡」をたどる町歩き
L'homme au mouton - Statue de Picasso, Place Paul Isnard, Vallauris, France1946年、ヴァロリスを訪れたピカソは、陶芸工房マドゥーラのスザンヌ&ジョルジュ・ラミエ夫妻と出会い、陶芸制作にのめり込んでいきます。1948年から1955年までこの町に暮らし、マドゥーラ工房で4,000点以上もの作品を制作しました。
町の広場には、ピカソが1949年にヴァロリスへ寄贈したブロンズ像《羊を抱く男》が立っています。今も町の人々に親しまれる、ヴァロリスを象徴する作品のひとつです。
11:00 国立ピカソ美術館《戦争と平和》へ
Musée national Pablo Picasso - La Guerre et la Paix, Place de la Libération, Vallauris, Franceロマネスク様式の礼拝堂を利用した国立ピカソ美術館では、ピカソの大作《戦争と平和》を鑑賞できます。『ゲルニカ』、『朝鮮の虐殺』に続く、ピカソの平和への思いを伝える重要な作品です。
11:45 陶芸美術館で、日本との交流の歴史にふれる
Musée Magnelli, Musée de la céramique, Place de la Libération, Vallauris, Franceヴァロリスは、戦後まもない1951年に「日本現代陶芸展」を開催した町でもあります。これは、西洋で日本の現代陶芸家を紹介した初期の重要な展覧会のひとつでした。
その後も国際陶芸ビエンナーレを通じて、鈴木治や林康夫をはじめとする日本の陶芸家たちが紹介され、ヴァロリスは日本の前衛陶芸をフランスに伝える場となりました。現在、マニェリ美術館・陶芸美術館には、日本人作家による約60点の作品が収蔵されています。
12:30 陶芸体験
Aurore Vienne - Atelier de céramique - Vente et cours de poterie, Avenue Georges Clemenceau, Vallauris, Franceヴァロリスの陶芸文化は、現在も多くのアーティストたちによって受け継がれています。町に工房を構える陶芸家オロール・ヴィエンヌ(Aurore Vienne)さんもそのひとりです。
独学で陶芸を学んだオロールさんは、ヴァロリスとオーストリア・ウィーンの2つのアトリエを拠点に活動。自身を「職人」であり「アーティスト」でもあると位置づけ、実用性と芸術性の境界を探る作品づくりを続けています。
彼女が手がけるのは、シンプルで洗練された現代的な器の数々。すべての作品はろくろを使って一点ずつ手作業で作られ、手彫りの模様によって、日常の器を五感で楽しむアート作品へと昇華させています。
アトリエ訪問では、作家との交流やろくろ体験を通して、ヴァロリスに息づく陶芸の世界にふれることができます。
13:30 Le Mesclunでランチ
Le Mesclun, Avenue Georges Clemenceau, Vallauris, France散策の締めくくりは、地元で親しまれるレストラン「Le Mesclun」へ。陶芸とアートの町を歩いたあと、ゆっくりランチを楽しみます。

by Noriko FUKUDA フランス観光開発機構