マルセイユ:ラグビーワールドカップ2023 サポーターガイド

マルセイユはいつにも増してスポーツ魂に燃えています!フォカイアの都市マルセイユはラグビーワールドカップ2023の試合開催地に選ばれたのです。しかもなんと眩いキャスティング。スタッド・ヴェロドロ-ムで行われる6試合はフランス、南アフリカ、イングランドを含む強豪チームが出場し、まさにスクラムの中心となります。熱気に沸き立つ地中海都市マルセイユは、その歴史的街並みの中で一致団結して一大イベントを迎える準備を進めます。祝祭への参加方法、旧市街パニエPanier地区のビンテージな小道からポワント・ルージュpointe Rougeのビーチまで、途中に必見の旧港Vieux Portを通り、ブイヤベースを食べるのがお約束!

スタジアムその他へは環境にやさしい移動手段で

スタッド・ヴェロドロームへはバスでも地下鉄でも直通でアクセスできます。運動好きな人なら自転車という手段もあります。マルセイユ市が提供しているセルフサービスの貸し自転車があり、スタジアム付近にも「自転車Le Vélo」のステーションがあります。マルセイユ市内の移動は地下鉄2路線とトラム3路線、貸し自転車(電動アシスト付きも)のステーションを利用するのが最も便利です。バスは広範な路線網を持ち、海上シャトル船も9月末まで運航しています。市内観光をしたいサポーターには観光案内所が出しているシティパスがおすすめです。1日券から3日券まであり、すべての交通網と一部の史跡や博物館(欧州地中海文明博物館Mucemやイフ城Chãteau d’If)で使用できます。

公共交通機関を利用したマルセイユ市内の移動手段 (外部リンク)
Le Vélo (外部リンク)
シティパスについて詳しくはこちら (外部リンク)
オレンジ・ヴェロドロームスタジアムへの行き方 (外部リンク)

街中で中継観戦…そして第3のハーフタイムを祝う

アペリティフにはできればパスティス(ほどほどに)あるいは1杯のロゼワイン、これはマルセイユで試合後の延長戦をプレイするには欠かせません。試合中継のチャンピオンの中でも、スタッド・ヴェロドローム近くのサン・タンヌSainte-Anne界隈にあるバー オプラディO’ Bradyはサポーターたちに大人気です。壁はジャージと旗で埋め尽くされ、3面のスクリーン(うちひとつはジャンボ)を備えています。旧港Vieux-Port付近のバーをはしごするなら、まずはオマレーズO’Malley’sでパニス(伝統的なひよこ豆の粉のガレット)をかじりつつ片目でテレビ観戦。次はテラスに3面のジャンボスクリーンがあるシャムロック・アイリッシュパブShamrock Irish Pubへ。そしてポワント・ルージュ地区ではダブルの楽しみが。ヴィエイユ・シャペルVieille Chapelleビーチの眺めと、レッド・ライオンRed Lionでラグビー観戦。この店は中にテレビ3台、外にスクリーン2面を備え、長い夜は集まった人々を酔わせます。

O'Brady (外部リンク)
O'Malley's (外部リンク)
Shamrock Irish Pub (外部リンク)
Red Lion (外部リンク)

地元の産品を味わう

マルセイユでは年に300日は晴天日。そしてそれは料理にも感じられます!ピストゥは野菜、豆類、小パスタをニンニク、バジル、オリーブ油で香り付けしたスープ。地中海も食卓に上ります。魚のスープとブイヤベース、これはマルセイユの代表的な料理でクオリティ憲章もあるのです。これを食べるなら旧港を眺められるミラマールMiramar、ヴァロン・デ・ゾッフ港Vallon des Auffesの老舗シェ・フォンフォンchez Fonfon、高級版ならエピュイゼットEpuisette。シェフのギヨーム・スリウ(ミシュラン1つ星)は、新たなアレンジのピエ・パケ・マルセイエ(モツと羊足)なども出しています。風味豊かで環境に配慮した料理を求めるならル・レピュブリックLe Républiqueに碇を下ろしましょう。この種の高級本格料理を出す店としてはフランス初の「連帯レストランrestaurant solidaire」(通常料金を支払う客が連れて来た恵まれない人に1ユーロで食事提供)です。元カフェ・パリジャンCafé parisienのシックな内装を、Mucem(欧州地中海文明博物館)を手がけた建築家ルディ・リシオッティがリノベート。シェフのセバスティアン・リシャールは南仏プロヴァンスから霊感を得た料理を、近距離圏内で仕入れた食材で提供しています。フィンガーフードがほしくなったらキッチントラック(マルセイユで考案!)のピザ、そしてレスタックl’Estaqueでしか味わえないシシ・フレジchichis fregis(揚げパン)をぜひ。

Le Miramar (外部リンク)
Chez Fonfon (外部リンク)
L'Epuisette* (外部リンク)
Le République (外部リンク)

マルセイユを観光する

船乗りたちがするように、マルセイユに来たらまず「良き母Bonne Mère」ともよばれるノートルダム・ド・ラ・ガルド・バジリカ聖堂basilique Notre-Dame-de-la-Gardeにお参りしましょう。フォカイアの都市(マルセイユの別称)の地形に親しむ良い機会です。標高154mの丘の上からは町全体を360度のパノラマで見渡せます。旧港の方に下りて来ると非常に目立つ建物が見えてきます。埠頭跡に建てられたMucem欧州地中海文明博物館です。ここで歴史の源流をたどる旅をしたあとは、洞窟壁画芸術の歴史を見に潜水です。実際にはすぐ近くのヴィラ・メディテラネVilla Méditerranée内にできたコスケール洞窟博物館musée de la grotte Cosquerのレプリカをハイテクトロッコに乗って周るのです。本物はカランク(マルセイユの入り組んだ小湾)の沖合いに沈んでいます。そして今度は船に乗りイフ城を目指しましょう。小説「モンテ・クリスト伯」で有名になった16世紀の伝説の監獄と、ナチュラ2000 Natura2000(ヨーロッパの生物保護地区のネットワーク)にも指定されたフリウル列島archipel des îles du Frioulを訪ねます。島から戻ったらパニエPanier地区に寄らずにマルセイユを後にしてはいけません。古代マッシリア(マルセイユの古称)のゆりかご、この最も歴史ある界隈は、今はストリートアートのスポットになっています。

Mucem欧州地中海文明博物館 (外部リンク)
コスケール洞窟博物館 (外部リンク)
イフ城 (外部リンク)
パニエPanier地区 (外部リンク)

マルセイユ周辺をめぐる

マルセイユでは全ての道はカランク国立公園Parc national des calanquesに通じています。ごつごつした石灰岩の崖といくつもの入り江、この生物多様性の聖地には保護された140種の地上の動植物と60種の海洋生物がいます。ここから西に向かうなら、海辺を走るトラン・ド・ラ・コート・ブルーTrain de la Côte bleueに乗って、高架橋やトンネルを走りながら車窓の絶景を楽しみましょう。水着もお忘れなく。どの駅で下りても地中海のクリスタルのように澄み切った水に潜れます。運動好きならスニーカーに履き替えて東へ向かいましょう。マルセイユとカシCassisの間の岩山に20キロにわたって延びる標識付きのハイキング道踏破に挑戦です。そして海上カヤックの方がお好きなら、ゴミ拾いには理想的!列車で1時間半足らずのアヴィニョン運動公園parc des Sports d’Avignonではここをベースキャンプ地とするウルグアイ代表チームの練習を見学できます。アヴィニョンまで来たら建築のパフォーマンス、ロシェ・デ・ドンRocher des Doms公園もお見逃しなく。そこにはユネスコ世界遺産にも登録された法王宮Palais des papesがあります。これは西洋で最大のゴチック様式の建造物です!

カランク国立公園 (外部リンク)
Train de la Côte bleue (外部リンク)
ウルグアイ代表のベースキャンプ地、アヴィニョンへ行く (外部リンク)

どこに泊まる

マルセイユのドックにほど近いラ・ジョリエットLa Joliette界隈にオープンしたマイニンガーホテルMeininger Hotelは、フランス高品質環境基準(HQE)に認証された新築の建物で、トラムや地下鉄の駅からも300メートル、スタッド・ヴェロドロームまでバスで20分の場所にあります。客室数は194。カップル、ビジネス客、友人グループ(1室のベッド数は1~6)などあらゆる客層に向くホテルです。カランクの入り江を思わせるブルーを基調にした内装に、マルセイユのDNAを受け継いだ親しみ易く今風な雰囲気。ホテルはなんとペタンク場まで備えています!

Meininger Hotel (外部リンク)