ポン・ヌフ

「新しい橋」という意味のポンヌフ(Pont Neuf)はしかし、パリに現存する最も古い橋です。右岸はサマリテーヌのあたりから、シテ島を経由して左岸を結んでいます。かつてはルーブル宮殿から左岸のサン・ジェルマン・デ・プレ修道院に向かうメインストリートでした。

王政時代の建築を代表するポン・ヌフは、間違いなくパリでもっとも有名な橋の一つで、多くの点でその名声にふさわしい価値を持っています。アンリ3世統治下の1578年から建設が始まり、アンリ4世によって1606年に開通式が行われました。シテ島に通じる橋の真ん中には、アンリ4世の騎馬像がそびえています。

橋の途中にベンチを兼ねた突出し部分が設けてあり、交通と同時に人々が立ち止まり、憩う事も考えられています。隣り合う芸術橋(Pont des Arts)を眺め、特に夕暮れ時には足を止める人も多いです。

レオス・カラックス監督の大ヒット作「ポンヌフの恋人」では、改修中のポンヌフが舞台となりましたが、撮影自体は地方に広大なオープンセットを建設して実行されました。現実のポンヌフは1990年にパリ市がおこなった改修工事で、ポン・ヌフはかつての華やかさを取り戻しました。

アクセス:地下鉄ポン・ヌフ駅下車。

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