フランス料理はユネスコの無形文化遺産

フランス料理は「食の伝統」として、2010年にユネスコの無形文化遺産に登録されています。

一国の料理が無形文化遺産に登録されるというこの画期的な決定は、すべてその前年の2009年国際農業見本市の開幕式で、サルコジ大統領(当時)が、高級フランス料理の無形文化遺産登録を目指してフランスが立候補すると発表したことに始まります。
今も増え続けるレシピの集大成の中から選ばれる料理、地元産を中心とした質の高い素材の購入、様々な素材の味覚のハーモニー、料理とワインの絶妙な組み合わせ、テーブル・デコレーション、そして食事中の独特の所作(食卓に供されるものを味わい、その香りを楽しむしぐさ)をも含めた前菜からデザートに至るフルコースの料理に、栄誉が与えられたのです。食卓を囲んで楽しいゆったりとした時間を過ごすことは世代から世代への受け継がれている習慣で、フランス文化の形成をする重要要素になっています。

2010年政府は食品のための国家プログラムを発表。その一環として、学校での食育の支援(例えば、ホテル専門学校との協力)、無形遺産の構成要素の調査(例えば、伝統的な食品を国レベルで登録)、文化的なイベントの調査(ワインツーリズムの開発など)を、官民関係団体が一緒になって行っていきます。

PARIS