ロワール渓谷を巡る列車の旅

列車でつなぐ、街と風景

ロワール渓谷文化・遺産美食とワイン都市二人で

  • 時間5日間
  • 交通手段電車

D.Herbreteau
© D.Herbreteau

この記事は 0 分で読めます2026年1月7日に公開

ロワール渓谷は、列車で巡ることでその魅力が引き立つ旅先。
森の緑、ロワール川の流れ、そして点在する歴史的な街並み。車窓に広がる風景を楽しみながら街から街へと気軽に移動できます。

ブロワ、トゥール、オルレアンなど、フランスらしい趣を残す街々を結ぶモデルルートを通して、ロワール渓谷の多彩な表情をご紹介します。

1日目|パリからシャルトルへ(列車で約1時間15分)

Paris, France

ロワール渓谷を列車で巡る旅の最初の目的地は、パリ・モンパルナス駅から向かうシャルトル。列車で2時間足らずとアクセスも良く、ロワールの城めぐりを始める導入として最適な街です。

到着したら、まずは老舗ショコラトリー  Mentchikoff で、シャルトル名物のチョコレートを味わってみましょう。その後は、ユネスコ世界遺産に登録されている壮麗なゴシック建築、シャルトル大聖堂 へ。
大聖堂のすぐ近くには、木組みの家が並ぶ中世の面影を残した旧市街が広がり、散策にもぴったりです。

ランチには Cyril Avert のサンドイッチをテイクアウトし、市内の公園で気軽なピクニックを楽しむのもおすすめ。

その後は Maison du Vélo で自転車を借り、ウール川沿いをサイクリング。サン=シェロン地区にある ピカシエットの家 maison Picassiette のモザイク装飾を眺めた後、ベル・エール地区で迫力ある壁画アートにも立ち寄ってみましょう。

気候の良い季節であれば、さらに足を延ばして メンテノン城 château de Maintenon へ。ル・ノートルが手がけた美しい庭園も見どころのひとつです。

夕方には再び街へ戻り、テラス席でドリンクを片手にストリートコンサートを楽しむのも、シャルトルらしい過ごし方。
ディナーは Amphitryon で、名物のポトフ「プール・オ・ポ」を。宿泊施設も併設されており、旅の拠点としても便利です。

シャルトル大聖堂—ロワール渓谷
© Groupement Martino - シャルトル大聖堂—ロワール渓谷

2日目|シャルトルからオルレアンへ(約1時間30分)

Chartres, France

列車で巡るロワール渓谷の旅は、オルレアンへと続きます。
ジャンヌ・ダルクゆかりの地として知られるこの街は、歴史の重みと現代的な雰囲気が共存する魅力的な都市。まずは、マルメロを使った伝統菓子「コティニャック」を味わってみましょう。

続いて訪れたいのが、聖十字架の聖遺物を祀る壮大なサント・クロワ大聖堂(オルレアン)。多くのフランス王の戴冠式を見届けてきたこの大聖堂は、街の歴史を象徴する存在です。

ランチには、アンティーク調の落ち着いた雰囲気が心地よい Le Bec à Vin へ。農家風の卵を使ったウフ・ココットや、やわらかく煮込まれたオッソ・ブーコなど、丁寧な料理が楽しめます。

午後は、街の南に広がるパルク・フローラル・ド・ラ・スルス parc floral de la source を散策。希少な植物が彩る園内で、自然に包まれるひとときを過ごしましょう。

ディナーはLa Parenthèseへ。ホタテのロースト サフラン風味はぜひ味わいたい一皿です。
宿泊は、旧市街の中心に位置するHôtel Empreinte。歴史地区に溶け込む、上質で落ち着いた滞在が叶います。

Lezbroz - Teddy Verneuil
© Lezbroz - Teddy Verneuil

3日目|オルレアンからブロワへ(約50分)

Orléans, France

ブロワへ向かい、フランス王や王妃たちに愛された王宮、ブロワ城 Château royal を訪れましょう。街の中心にそびえるこの城は、ロワール渓谷の歴史を象徴する存在です。

ランチは、 Diffa で。しっとりと焼き上げた鴨のマグレが評判です。

食後は、ロワール川沿いを自転車で走りながら景色を楽しむのもおすすめ。あるいは、川から街を眺めるクルーズで、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

ディナーと宿泊は、Hôtel Fleur de Loire へ。家族の邸宅のような温かみと洗練を併せ持つ空間で、落ち着いた滞在が叶います。館内には2つのレストランがあり、そのうちのひとつは、土地の恵みを生かしたサステナブルなガストロノミーを提案しています。

N. Wietrich
© N. Wietrich

4日目|ブロワからトゥールへ(約45分)

Blois, France

列車で1時間足らず。木組みの家並みが印象的なトゥールに到着します。ロワール渓谷を列車で巡る旅の4つ目の目的地です。

昼はロワール川沿いへ向かい、自然を感じながらのピクニックを。食材は、レ・アール・ド・トゥールで調達しましょう。トゥーレーヌ名物のフエ、ロワール川の魚を使ったリエット、サント=モール=ド=トゥーレーヌ産のシェーヴルチーズなど、土地の味がそろいます。

午後は、洞窟を利用したセラーが特徴のドメーヌ・ブリヨン・ドルレアン  Domaine Bourillon で、ヴーヴレの白ワインをテイスティング。ロワールらしいワイン文化に触れられる体験です。

その後は、数多くのテラスが並ぶプリュムロー広場でひと休み。夕方からは、ロワール川沿いで開かれるギャンゲット guinguette  の賑わいを楽しむのもおすすめです。

宿泊は、市内中心部に位置する Maison Jules へ。落ち着いた雰囲気の中で、トゥールの街に滞在できます。

5日目|トゥールからブールジュへ(約1時間53分)

Tours, France

列車で巡るロワール渓谷の旅、最終日はブールジュへ。白い石造りの建物が印象的な街並みと、歴史あるモニュメントが訪れる人を迎えてくれます。

まずは、フランス王シャルル7世に仕えた実在の人物、ジャック・クールゆかりのジャック・クール宮殿  palais Jacques Cœur へ。商人であり冒険家、王の財務官でもあった彼の生涯を物語る建築は、ブールジュを代表する見どころのひとつです。

ランチは  Cave des Beaux-Arts で軽めの食事を。その後は、市街地に広がるブールジュの湿地帯(マレ)を散策し、隠れた庭園や水辺の風景を楽しみましょう。

ホテルへ向かう途中には、青い光を放つ街灯が導く散策ルートも。昼間とは異なる表情のブールジュを発見できます。

ディナーと宿泊は、かつての修道院を活用した Les Bons Petits Plats du Bourbonへ。ガストロノミーを楽しめるブラッスリーとホテルが一体となった、個性ある空間で旅を締めくくります。

 Patrick Tourneboeuf
© Patrick Tourneboeuf

by Raymond Marie

ジャーナリスト

観光と文化を専門とするジャーナリスト、マリーには、書斎以外ならどこでも執筆できるというささいな奇癖があります。時間の空気と動きからインスピレーションを得ているからです。

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