ヨーロッパ文化遺産の日

イベント

文化・遺産都市

  • 日付2025年9月19日 ~ 21日まで

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トクヴィル図書館/カーン(Caen.)
© Antoine Cardi - トクヴィル図書館/カーン(Caen.)

この記事は 0 分で読めます2025年8月18日に公開

毎年恒例の「ヨーロッパ文化遺産の日」では、普段は公開されていない歴史ある場所を訪れることができます。
今年は 9月19日から21日までフランス各地で開催され、特別公開やガイド付き見学、さらには建築遺産をテーマにしたユニークな企画を楽しむことができます。

ヨーロッパ文化遺産の日

(欧州文化遺産の日 Journées du patrimoine)

毎年9月の第3週末、フランスをはじめヨーロッパ各地で文化遺産を祝います。
ガイド付き見学や、通常は非公開の施設の特別公開、さまざまな催しなどが行われ、歴史的建造物、美術、伝統技術に親しむことができます。定番の名所から特別公開の場所、そして新しい発見まで、多彩なプログラムを楽しむことができます。

建築遺産をめぐる旅

2025年のヨーロッパ文化遺産の日は、9月19日(金)から21日(日)にかけて開催されます。第42回となる今回は、フランスの建築遺産がテーマです。

ノートルダム大聖堂の再生と人々の想い

2019年4月、パリのノートルダム大聖堂の火災は国内外に大きな衝撃を与え、前例のない寄付の輪が広がりました。
2024年12月に復活を遂げた際も、多くの人々が深い感動を共有しました。こうした出来事は、フランスの人々が自国の文化遺産にどれほど強い愛着を抱いているかを物語っています。
昨年のヨーロッパ文化遺産の日には、全国で1万7,000か所以上の歴史的建造物が公開され、650万人以上の訪問が記録されました。

2025年のテーマ:建築遺産

今年のテーマは「建築遺産」。建築は街並みや景観を形づくり、文化的な記憶をつないできました。
アカデミー・フランセーズでは建築を「建物を建て、配置し、装飾する技術と芸術」と定義しています。
時代とともに用途や役割が変わりながらも、建築は地域や国、そしてヨーロッパ全体の歴史や記憶を語る重要な手がかりとなっています。
今年は、そうした建築の芸術性や技術に光が当てられます。

多彩な見学先が登場

もちろん、歴史的建造物として保護されている建物が中心になります。1830年に始まったフランスの歴史的建造物保護制度は、建築を中心に発展してきました。2022年時点では45,991件以上の建造物が登録または指定され、住宅建築や宗教建築が数多く含まれています。さらに現代建築にも注目。ロワール渓谷の壮麗な城館、ノルマンディーの木組みの家々、パリのラ・デファンスのグランド・アルシュ、オランジュやニームの古代遺跡など、訪れたい場所はバラエティに富んでいます。

建築家たちへのオマージュ

今回のイベントは、建築家たちの功績を称える機会でもあります。ピエール・ド・モントルイユやジュール・アルドゥアン=マンサール、シャルロット・ペリアンといった歴史的建築家から、現在、修復や保存に携わる専門家まで。日々文化財を守る建築家(Architectes des Bâtiments de France)、新任の主任建築家、国有以外の建造物を手がける建築家たちが紹介されます。

スケジュール

今年もイベント前日の9月19日(金)は「Levez les yeux(空を見上げよう)」と題し、学校向けの特別デーが実施されます。
文化省と教育・青少年・スポーツ省が共同で企画するこの取り組みでは、生徒たちが教師とともに身近な遺産 ― 城、博物館、劇場、庭園、遺跡など ― を発見できる機会が提供されます。遺産の保護意識を育て、遊び心を交えながら感動する体験を学ぶきっかけとなります。アトリエやガイド付き見学、スタンプラリー形式のゲームなども行われます。
20日(土)と21日(日)は一般公開日となります。

2025年は建築遺産の祝祭年

2025年は、1975年に始まった「ヨーロッパ建築遺産年」50周年の節目の年でもあります。
さらに、建築は装飾や家具と切り離せないものとして、1925年のパリ国際装飾美術・近代産業美術博覧会の100周年も今年祝われます。

by France.fr編集部

France.fr編集部はフランスのトレンドや最新のニュースをお届けします。