織物に新しい息吹を吹き込む舞台裏

インスピレーション

コートダジュールノウハウ&ショッピング

Nord-Sud by Stéphane Parmentier Fontenay
© Nord-Sud by Stéphane Parmentier Fontenay

この記事は 0 分で読めます2020年1月1日に公開

ラ・マニュファクチュール・コゴラン社Manufacture Cogolinはサン・トロペからほど近いコゴランという小さな町にあります。同社は卓越したノウハウを守りながら、現代的な絨毯を創造し、アーティストにもたびたびデザインを依頼してきました。同社の製品はベルサイユ宮殿や大統領府など、フランスでもっとも権威ある建物の床を飾っています。コート・ダジュールが生んだこのすばらしい企業について、ご紹介しましょう。

ジャン・コクトーや家具デザイナーのジャン・ミシェル・フランク、アーティストのクリスティアン・ベラールが、ラ・マニュファクチュール・コゴランの絨毯をデザインしてきました。同社は、作品をアーカイブに大切に保存すると同時に、織物技術の革新に取り組み、現代的な製品を作り出しています。

現代アーティストやデザイナーとのコラボレーション

幾何学的な花模様を立体的に表現したり、鮮やかな色彩を描き出したりするのは、同社ならではの技術です。世界中の宮殿や大使館、大邸宅やヨットを装飾するにふさわしいほかにはない絨毯を製造することができるのは、こうした技術のおかげです。

Pierrick Verny
© Pierrick Verny

ラ・マニュファクチュール・コゴランは、現代アーティストやデザイナーとのコラボレーションと過去のコレクションの復刻によって(コレクションは定期的に増えています)、室内装飾分野でフランスを代表する企業にまで成長しました。

メイド・イン・コート・ダジュール

サン・トロペ湾にほど近い、モール山塊のふもとに位置するコゴランの村で、すべては始まりました。1928年のことでした。先見の明のあったテキスタイル・エンジニアのジャン・ラウアーが1924年に創業されたばかりのコゴランの絨毯工場を買い取りました。当時は養蚕業と手織りの絨毯の製造を専門とする企業でした。ラウアーは19世紀のジャカード織機を導入し、経(たて)つなぎや織りのさまざまな技術を取り入れることで、多様な仕上げを可能にしていきました。

あるとき彼は、さまざまなアーティストや装飾芸術の巨匠たちに前衛的なデザインを依頼することを思いつきます。そうしたアーティストの中には、コート・ダジュールにゆかりの深いジャン・コクトーも含まれていました。

1930年代には、ラ・マニュファクチュール・コゴランはオーダー・メイド絨毯の代表的な生産者となり、フランス風の手仕事を世に知らしめました。製品はベルサイユ宮殿や大統領府など、フランスのもっとも権威ある建物の床を飾っています。

ユニークな作品

2010年代には、ラ・マニュファクチュール・コゴランは使用する色彩の見直しに取り組み、作品に新しい息吹を吹き込む新しい素材も採用しました。今日では32の明るい色調をもとに、オーダー・メイドで作り出される200近い色彩を提案しています。

Pierrick Verny
© Pierrick Verny

素材は、ウールやコットン、ジュート、麻、シルク、ラフィア(ラフィア椰子の葉からとれる繊維)で、こうし高級素材をラ・マニュファクチュール・コゴランの職人たちは注意深く扱っていきます。彼らは、1880年にジャン・ラウアー自身が導入したフランス製ジャカード織機を含む4種類の伝統的な織機を用いて、ユニークな作品を織り上げます。このジャカード織機は、針のコントロール技術と、シリンダーとパンチ・カードのシステムを備えたもので、このおかげで、おどろくほど洗練されたデザインの織り模様やモチーフを表現することが可能になりました。そしてこれにより、ラ・マニュファクチュール・コゴランの名声は高まったのでした。

手織りへの回帰

2013年、「リーニュ・コゴラン」(コゴラン・ライン)と「マン・デュ・モンド」(世界の手)のコレクションで、ラ・マニュファクチュール・コゴランは手織り技術を現代の美意識に合わせて再び用いるようになりました。この取り組みでは、アーカイブのデザイン帖から取られた貴重なデザインを利用しています。20世紀の有名装飾家の作品のみを着想源とするコレクションです。

中でも、「レ・モデルニスト」(モダニストたち)と「レ・ジャルダン・ア・ラ・フランセーズ」(フランス風庭園)コレクションの絨毯は、グラフィカルな優れたデザインです。手織り技術は、「ノール・シュッド」(南北)という最近のコレクションの要でもあります。これは、アーティストのステファン・パルマンティエが、生まれ育った南仏を後にし、パリへ移り住むときの初めての旅の思い出をイメージしてデザインしたものです。モチーフはヴァロリスの職人の手仕事と伝統的なプロヴァンスの風景からとられています。

絨毯の名前は、アンティーブ、ポルクロル、ラヴァンドゥーなど、コート・ダジュールの地名からとられています。未発表の最新コレクションのモチーフは、装飾芸術の歴史の象徴的な人物であるフランス人装飾家、アンドレ・アルビュスの古いデザインをもとにしたオリジナル・モチーフです。

このコレクションは、幾何学模様や船上で使われるロープをモチーフとしたデザインで、コゴランとパリの2つのショールームで11月から展示されています。

さらに詳しく ・ラ・マニュファクチュール・コゴラン公式サイトコート・ダジュール観光局公式サイト

by Cabon Charlotte

あわせて読みたい