ブロセリアンドの森

ブルターニュの異空間。アーサー王の伝説。

アーサー王の伝説をご存知でしょうか?その発祥の地こそ、荒野と湖沼のあいだに広がる美しいブロセリアンドの森なのです。「ブロセリアンド」という名前を聞いただけで、妖精ヴィヴィアーヌや魔法使いマーリン、円卓の騎士ランスロットなどが躍動した神秘の世界に胸をときめかせる人も多いはず。心地よいハイキングを楽しみながら、この美しい場所を満喫してみませんか。
9世紀にサロモン王が居住したコンペール城Château de Comperは、ブロセリアンドの森の散策の拠点となっています。妖精ヴィヴィアーヌが暮らしたと言い伝えられるこの城は、現在、「アーサー王伝説研究所Centre de l’imaginaire arthurien」となっており、展覧会、スペクタクル、テーマを設定したハイキングなどが開催されています。
研究所はまさに情報の宝庫で、神秘的な伝説の世界にどっぷり浸りたい人や、伝説や神話についての知識を深めたい人には外せないサイトです。大人も子どもも楽しめること請け合いです!

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ブロセリアンドの森の中にある「帰らずの谷Val-sans-retour」。この小さな谷は伝説に満ちており、この地にあえて足を踏み入れた不実な夫たちが魔女モルガンによって囚われの身にされたと言われています。ドラゴンに立ち向かうことでモルガンの魔術を打ち破り、捕囚された男たちを解放したのがランスロットです。彼は妖精ヴィヴィアーヌに育てられた勇敢な騎士でした。
現在、「妖精たちの鏡Le Miroir des Fées」と名づけられた湖まで続く全長4kmの美しいハイキングコースが整備されています。

魔法の泡がきらめく泉

「バラントンの泉la Fontaine de Barenton」はブロセリアンドの森の中でもとくに数多くの伝説に彩られた場所で、魔法使いマーリンは森の奥深くにあるこの泉で妖精ヴィヴィアーヌに出会ったという言い伝えが残っています。また、泉の水は魔法の泡を含んでおり、白癬を治し、狂人を落ち着かせ、若い女性が未来の伴侶を見つける手助けをすると言われています。
若さを求める人は、バラントンの泉にほど近い「若返りの泉la Fontaine de Jouvence」を訪ねてみてはいかが?

ブロセリアンドの森を愛した魔法使いマーリン

ブロセリアンドはアーサー王と円卓の騎士の伝説が今も息づく場所で、サン・ミッシェル・アン・グレーヴSaint-Michel-en-Grèveでは満月の夜、アーサー王がドラゴンを相手にふるう剣の鳴る音が今にも聞こえてきそうです。
パンポンの森(ブロセリアンドの森)には多くの伝説が残っており、例えば魔法使いマーリンは「バラントンの泉」で妖精ヴィヴィアーヌに出会います。そして、とある木の下で文字通りヴィヴィアーヌに心を奪われます。
「若返りの泉」の近くにはマーリンの墓があります。また、魔女モルガンは赤色頁岩に囲まれた「帰らずの谷」に男たちを閉じ込めて復讐します。モルガンの魔術を打ち破った唯一の人物がランスロットです。
さらには、ミステリアスな雰囲気を湛えたトレセソン城Château de Trécessonもあります。この城の堀に沿って、「白い貴婦人(ダム・ブランシュ)」の幽霊が徘徊すると言われています。

アクセス 鉄道/パリ・モンパルナス駅からTGVでレンヌRennesまで2時間15分。レンヌからパンポンPimpontまでバスで1時間(日曜・祭日を除く) パンポンから各見どころまではタクシー利用。 もしくはレンヌからレンタカー利用。

ブロセリアンド