ボルドー:ラグビーワールドカップ2023サポーターガイド

世界のワインの都ボルドーは祝祭を愛する町です。アイルランドや南アフリカなどの名門チームを迎えて5試合が行われるラグビーワールドカップ2023は、ボルドーに多くの好機をもたらしてくれることでしょう!来訪するサポーターにとっても、フランス流ライフスタイルの第一人者ボルドーの史跡、新開発地区の目を引く建築、ワイン街道などさまざまな秘密を解き明かすときです。ヌーヴェル・アキテーヌ地方の美女ボルドーは、史上最高のおいしく楽しい第3のハーフタイムを予感させます!

スタジアムその他へは環境にやさしい移動手段で

市の中心部やボルドー・サン・ジャン駅gare Saint-Jeanからスタッド・ド・ボルドーへはトラムC線で直行です。試合やビッグイベントがある夜はスタジアムとトラムの他の2路線を結ぶ特別シャトルバスも運行されます。元気な人は自転車という手もあります。警備員の監視つき無料駐輪場をご利用ください。
ボルドーでは環境にやさしい移動手段が優遇され、市内の移動は簡単です。トラム3路線や多数あるバス便に加え、市内交通網にはセルフサービスの貸し自転車やレンタカーも含まれます。またバスやトラムの乗車券を見せるだけで、川を渡る水上シャトル便やハイブリッド双胴船さえも利用可能です!
ボルドーに滞在する人が日常の移動や観光を簡単にできるよう、シティパスが発行されており、トラム、バス、水上シャトルに乗り放題の他、史跡やミュージアム等への入場にも使えます。(24時間、48時間、72時間の3種類).

ボルドーとその周辺都市を巡る (外部リンク)
ボルドーシティパスについて詳しくはこちら (外部リンク)
スタジアムへの行き方 (外部リンク)

街中で中継観戦…そして第3のハーフタイムを祝う

Houses of Parliament と言わずHop と呼んでください。それがこのスポーツバーの愛称です。ボルドーでスポーツ観戦に熱くなる夜には外せないスポット。ボルドー旧市街のサン・ピエールSaint-Pierre界隈の中心部にあります。ここで飲めるのは(ほどほどにですが)信じられないほど多種多様なジン、カクテル、地ビールを含むビール(瓶または生)。これをハム・ソーセージやチーズの盛り合わせとともに味わいながら、高解像度のジャンポスクリーンで試合観戦。アルブレ広場Cours d’Albretのコネマラ・アイリッシュパブConnemara Irish Pubは試合がある夜にはサポーターが大挙してやって来ます。流行の発信地バッサン・ア・フロBassins à Flots界隈ならカフェ・オズCafé Ozでカリフォルニアの雰囲気に浸りましょう。サーフボードやアボリジニの絵、巨大なワニに囲まれながらも、ごひいきのチームが活躍するジャンボスクリーンから目を離さずに。

スポーツバーThe Houses of Parliament (外部リンク)
Connemara Irish Pub (外部リンク)
オーストラリアンバーCafé Oz (外部リンク)

地元の産品、そしてフランスの美食を味わう

ボルドーの美味しいものを一通り味わいたければ、ブラッスリー・ボルドレーズBrasserie bordelaiseで南西フランスの味をどうぞ。ヤツメウナギの赤ワイン煮、ケルシーの子羊の肩肉、アルカッションの牡蠣などに合わせるワインは700種以上。「ボルドーの胃袋」とよばれるカピュサン市場marché des Capucinsのすぐ近くにあるゴータ(オック語で「口」の意)の店chez Gaùtahは「環境に責任を持つレストラン」としてGreen foodのラベルを受けています。ミシュランの星を持つシェフのヴィヴィアン・デュランがおばあちゃんの味に敬意を表して出しているのは日替わりのモツ料理(他にベジタリアンの料理も)。そしてデザートには季節感のあるもの。エコに特化した複合施設エコシステム・ダーウィンéco-système Darwinにあるマガザン・ジェネラルMagasin généralは、ヨーロッパ最大のオーガニックのビストロ兼軽食堂です。メニューはセミ・ベジタリアンで、生ゴミは堆肥にするなどゴミゼロがポリシー。あるいは元スクラムハーフのジェローム・フィヨルが創業したベル・セゾンBelle Saisonのガロンヌ川を望むテラスもおすすめです。ここでは100%地元の食材を使ったさまざまな料理を出しています。観戦の翌日は元気の出るブランチが食べたい?それならカミーユ・ジュリアン広場place Camille Jullianの元教会の建物内にあるカフェレストラン ユートピアUtopiaへ。ここもGreen foodのラベルを受けている店で、ピレネーのスモークした鱒、ドルドーニュの有機農法の卵、自家製の菓子など近隣でとれた食材を使った料理や、レインフォレスト認証(持続可能な農業の基準を満たした農園)のコーヒー、オーガニックの紅茶などを出しています。甘いものが欲しくなったら、シェ・バイヤルドランChez Baillardranかメゾン・ルモワーヌMaison Lemoineで、ボルドー名物のカヌレをどうぞ。

ボルドーを観光する

ボルドーには最大の都市形世界遺産があることをご存知でしたか?市の総面積の半分以上にあたる1810ヘクタール(登録された史跡・建造物は350)がユネスコ世界遺産に登録されているのです!ガロンヌ川に張り出したバルコニーのようなブルス広場place de la Bourse(18世紀)とその壮大な水鏡miroir d’eau(3450㎡)から、アンリ4世時代の貴重な遺産であるロバルドモン館Laubardemontなどの邸宅群(17世紀)まで、世界遺産の区域を歩く道標として小さな四角い銅板が路上にはめ込まれています。自転車、トラム、水上シャトルで少し移動すると、全く違う現代建築が居並ぶ新開発地区になります。バカラン地区Bacalanとバッサン・ア・フロ地区Bassins à flotsには3つの見どころがあります。ワイン文化の総合施設シテ・デュ・ヴァンCité du Vinでは世界中のブドウ畑をまわる遊び心あふれる見学コース、バッサン・デ・リュミエール(光の係留池)Bassins des Lumièresは世界初のデジタルアートセンター、そして海と航海の博物館musée Mer Marineです。またガロンヌ川右岸ではエコに特化した施設ダーウィン・エコシステムDarwin Ecosystèmeが要注目。軍の兵器庫だった建物が全面改装され、カルチャー、スポーツ、グルメの三拍子そろった複合施設に生まれ変わって心身の元気を取り戻す場として大人気です。

ワイン文化の総合施設シテ・デュ・ヴァンCité du Vin (外部リンク)
バッサン・デ・リュミエール(光の係留池)Bassins des Lumières (外部リンク)
海と航海の博物館musée Mer Marine (外部リンク)

ボルドー周辺をめぐる

ボルドーから70キロ、TER列車とバスで1時間半行けば名高い*ピラ砂丘に登るというスポーツが楽しめます。標高110メートルとヨーロッパで最も高い砂丘です!頂上から望むアルカッション湾のパノラマは、がんばって登った人へのご褒美。町を遠く離れずとも、スニーカーに履き替えてフランス初の都会型長距離ハイキングコースを歩くことができます。森や林、遠い昔から受け継がれた景勝地や環境保護区域などを縫う160キロの道のりです。ボルドーのワイン街道を歩きたければ簡単です。市に隣接した地域に十数か所のシャトーがあり、市内からトラムやバスでアクセスできるのです。ワイン関連でもうひとつ、サン・テミリオンSaint-Emilion、ポムロールPomerol、フロンサックFronsacといった名醸ワインの郷、ドルドーニュ川右岸のリブルヌLibourne周辺をめぐるのはいかがですか。リブルヌはラグビーワールドカップのフィジー代表チームがベースキャンプ地に選んだ町です。「空飛ぶフィジヤンたち」(フィジー代表のニックネーム)のようにジャージを濡らすのもウォーターバイクで可能です。Natura 2000(EU領土内の自然保護地域ネットワーク)とユネスコ生物圏保護区(エコパーク)にも登録されたムーラン・ド・ポルシェールMoulin de Porchèresとその前に広がる水面では気持のよい水上スポーツが楽しめます。

*2022年7月に起こったテスト・ド・ブッシュTeste-de-Buchの山火事により、森林部分は一般人の進入禁止となっています。ピラ砂丘はそれでもアクセス可能です。

アルカション盆地のピラ砂丘に登る (外部リンク)
ハイキングコース、ボルドー・メトロポールGRを歩く (外部リンク)
リブルヌ近郊で水上バイクに挑戦する (外部リンク)
サンテミリオン周辺のボルドー・ワイン街道を行く (外部リンク)

どこに泊まる

ボルドーの湖と「ビーチ」の正面、花公園parc floralと87へクタールの森のすぐ近くに最近オープンしたのがライブ・ホテルズLive Hotelsです。スタッド・ド・ボルドーからトラム(と自転車)で3駅。客室とアパートメント計88室はコンテンポラリーな内装で、屋上には湖を望むプールがあります。地中海風料理を出すレストランは、近場からの食材調達、ゴミの分別、ゼロプラスチック、量り売りなど環境に責任を持つ経営に徹しています。

Live Hotels Bordeaux Lac (外部リンク)