ガレット・デ・ロワは、毎年1月6日の「エピファニー(公現祭)」に味わわれる伝統菓子です。
定番は、アーモンドクリームを詰めたフランジパーヌタイプや、南仏で親しまれるブリオッシュ生地のもの。
でも実はそれだけではありません。チョコレート入り、フルーツコンフィで華やかに飾られたもの、旬のフルーツを混ぜ込んだものなど、バリエーションは実に多彩。好みが分かれるのも、また楽しいところです。
そして、どのガレットにも共通するのが、中にひとつ忍ばせられたフェーヴ(小さな陶器の人形)。
切り分けた中でフェーヴが当たった人は、その日の王様または女王様に! 王冠をかぶって、みんなでお祝いします👑✨
フランスの新年に欠かせない、遊び心あふれる甘い伝統。
あなたは、どのガレットを選びますか?
ガレット・デ・ロワは、毎年1月6日の「エピファニー(公現祭)」に親しまれている伝統菓子です。
定番は、アーモンドクリームを詰めたフランジパーヌタイプや、南仏で親しまれるブリオッシュ生地のもの。
でも実はそれだけではありません。チョコレート入り、フルーツコンフィで華やかに飾られたもの、旬のフルーツを混ぜ込んだものなど、バリエーションは実に多彩。好みが分かれるのも、また楽しいところです。
そして、どのガレットにも共通するのが、中にひとつ忍ばせられたフェーヴ(小さな陶器の人形)。
切り分けた中でフェーヴが当たった人は、その日の王様または女王様に! 王冠をかぶって、みんなでお祝いします👑✨
フランスの新年に欠かせない、遊び心あふれる甘い伝統。
あなたは、どのガレットを選びますか?
甘く奥深い、フランジパーヌの世界

少し歴史をひもとくと、フランジパーヌという名前は、16世紀の貴族 チェーザレ・フランジパーニ伯爵 comte Cesare Frangipani に由来すると言われています。彼がカトリーヌ・ド・メディシスにこのレシピを伝えた、という説も残されています。
さらにさかのぼると、その起源は古代ローマ時代にまで及び、農耕神サトゥルヌス(時間と太陽の神)を讃えた祝祭「サトゥルナリア祭」に結びつくとも。
由来は諸説ありますが、確かなのはその美味しさ。
今もフランスでは毎年この時期になると、多くの人が何日も続けてガレット・デ・ロワを楽しむほど、国民に愛されています。
フランジパーヌは、パイ生地、アーモンドパウダー、バニラを基本に作られ、シンプルながら奥深い味わい。
だからこそ、フランスのシェフたちの個性と技が際立ちます。
シェフたちが手がける、珠玉のガレット・デ・ロワ
■ Nina Métayer(パリ)
2023年「世界最優秀パティシエ」に選ばれたニナ・メタイエ。
パリの自身のパティスリーDélicatisserie では、洗練されたデザインと伝統を大切にしたガレット・デ・ロワを提案しています。
完璧に焼き上げた折り込み生地に、なめらかなクレーム・フランジパーヌとローストアーモンドの食感を添えた一品は、まさに王道。思わず「ミアム!」と言いたくなる美味しさです。
■ Dorner Frères(リヨン)
リヨンに店を構えるマキシムとゴティエ Maxime et Gauthier の兄弟は、美味しさと創造性を大切にした菓子作りで知られています。
エピファニーには、冬に寄り添う“コクーン”なガレットが登場。
中でも、ヘーゼルナッツのプラリネを使った一品は、心までとろけるような味わいです。
■ Diego(ボルドー)
自然と植物に情熱を注ぐシェフ、ディエゴ。
ボルドーのアトリエでは、素材100%ナチュラルにこだわり、食感と香りのバランスを丁寧に追求しています。
伝統的なアーモンドのフランジパーヌを詰めたバター100%のガレットは、完成までに3日間を要する渾身の作。
手仕事の積み重ねが生む、静かで深い味わいが魅力です。
新年を祝う、フランスの冬を彩るガレット・デ・ロワ。
シェフごとの個性を味わい比べるのも、この季節ならではの楽しみです👑✨
ふんわり軽やかなブリオッシュ菓子

フランジパーヌの“よきライバル”ともいえるブリオッシュタイプのガレット・デ・ロワ、別名「ガトー・デ・ロワ」は、その軽やかな食感で多くのフランス人の心をつかんできました。
しっとり柔らかく、空気を含んだような口当たりが魅力。砂糖の粒やフルーツコンフィが散りばめられ、宝石を表しているとも言われます。
■ Maison Adam(バスク地方)
1660年創業、バスク地方を代表する老舗パティスリー。
秘伝のレシピで知られるマカロンで有名ですが、エピファニーの時期には、バターの香り豊かなブリオッシュの王冠が登場します。
甘さは控えめで、ふんわりとした食感が際立つ、長く愛されてきた味わいです。
■ Yannick Delpech(オクシタニー)
甘いもの好きにはたまらない存在。
シェフ、ヤニック・デルペッシュは、自身のオクシタニー地方の店で、砂糖をまぶした個別サイズのブリオッシュを用意しています。
居心地のよいサロン・ド・テで温かい飲み物と一緒に楽しむもよし、テイクアウトするもよしの一品です。
■ La Grande Épicerie(パリ)
パリを代表する食の名所。
1月には、オレンジフラワーの香りをほのかにまとったブリオッシュ・デ・ロワが並び、色鮮やかなフルーツコンフィが華やかさを添えます。
分け合って楽しむのはもちろん、ひとり占めしたくなるほどの完成度です。
軽やかで親しみやすいブリオッシュのガレットは、
新年を祝う、フランスの冬に寄り添うもうひとつの定番。
フランジパーヌとはまた違う魅力を、ぜひ味わってみてください。
進化系ガレット・デ・ロワ

フランスでは、旅する地域ごとに個性豊かなアレンジ版ガレット・デ・ロワに出会えるのも楽しみのひとつ。
アルザス地方ではキルシュの香りを添え、ペイ・ド・ラ・ロワール地方では塩バターキャラメルをプラス。
ブルターニュ地方では、レモンの皮や**そば粉(ブレ・ノワール)**を使ったものが定番です。
さらにパティシエたちの創意工夫も加わり、驚きと美味しさに満ちた“進化系ガレット”が次々と誕生しています。ここでは、そんな中から注目の一品をご紹介します。
■ La Meringaie(パリ)
人気デザートパヴロヴァに着想を得た、ユニークなガレット・デ・ロワ。
サクッとした大きなメレンゲの中に、アーモンド風味のホイップクリーム、フランボワーズと洋梨をたっぷり詰めた一品は、見た目も味わいも軽やか。
思わず笑顔になる、新感覚の美味しさです。
■ Babka Zana(パリ)
フランスのガレット・デ・ロワと、ポーランドの伝統菓子バブカを融合。
意外性のある組み合わせながら、アーモンドとハチミツのコク深い味わいが調和し、多くのファンを魅了しています。
■ Maison Méert(オー・ド・フランス)
300年以上の歴史を誇る老舗メゾン。
伝統的な折り込み生地のガレットに、たっぷりのフランジパーヌと、りんごやアプリコットのコンポートを添えた、やさしく上品なアレンジが光ります。
■ Satomi & Stanley Chan(ボルドー)
日本にルーツをもつ夫妻パティシエが手がける、アジアの感性を取り入れたガレット。
抹茶クリームや、白ごま・黒ごまのプラリネなど、文化を越えた発想が見事に調和しています。
思わず全部試したくなる、魅力的なラインナップです。
伝統を大切にしながら、自由な発想で生まれ変わるガレット・デ・ロワ。
新年を祝う、フランスの冬を彩るスイーツは、いまもなお進化を続けています👑✨
フェーヴのお話も忘れずに

これまでご紹介してきたように、フェーヴの習慣は古代ローマ時代にまでさかのぼると言われています。
サトゥルナリア祭の祝宴では、主人と奴隷が同じケーキを分け合い、その中から**豆(当時は本物の豆=豆類)**を引き当てた人が「サトゥルナリア祭の王子」に。1日だけ、周囲に指示を出せる特別な役割を与えられていたのだとか。
時代を経て、フェーヴは小さな陶器の人形へと姿を変え、
いまでは驚きと遊び心にあふれたコレクターズアイテムとしても親しまれています。
ここでは、編集部のお気に入りをいくつかご紹介します。
■ Fouquet’s & Café de la Paix(パリ)
当たりのフェーヴは、なんと金または銀製。
引き当てた人には、両店で楽しめるデギュスタシオンメニューがプレゼントされます。
甘い余韻がそのまま特別な体験へと続く、うれしいサプライズです。
■ Pierre Hermé ピエール・エルメ× Christofle
銀細工の名門クリストフルとのコラボレーションで誕生した、非対称ラインのシルバーリング。
フェーヴとは思えないほど洗練されたデザインで、思わず手元に残したくなる逸品です。
まさに“大人のためのフェーヴ”。
■ Dalloyau ダロワイヨ× Gas Bijoux
こちらはペンダント型のフェーヴ。
南仏サントロペ発のジュエリーブランド〈Gas〉の象徴的なモデル「Charlie」をモチーフにしたデザインで、
アクセサリーとして身につけたくなる完成度。
これは…正直、断る理由が見当たりませんよね?
小さなフェーヴに詰まった、長い歴史と創造性。
ガレット・デ・ロワの楽しみは、切り分ける瞬間のワクワク感まで含めて完成するのです👑✨

by Pingard Chloé
旅を通して世界の魅力を届ける、観光コンテンツプロデューサー








