キノコの宝石トリュフをプロヴァンスで

トリュフは「黒いダイヤ」とも呼ばれ、その香りはすばらしいものです。貴重で繊細で、高価なトリュフは、食べる人を喜ばせ、料理を美しく彩ります。

トリュフはキノコですが、ただのキノコではありません。トリュフは、樫の木の近くで土の中に埋まっています。樫の根の近くに隠れているトリュフを探して掘り出すのは、嗅覚の発達した犬や豚です。けれどものんびりしてはいられません。トリュフが最も美味しくなるのは、1月なのです。

全仏の80%を産出するプロヴァンス地方

トリュフ狩りは、フランスの南西部、東部、そしてとりわけプロヴァンス地方で行われています。プロヴァンス地方は、フランスのトリュフ全生産量の80パーセントを産出しています。フランスでは30種類のトリュフがとれますが、もっとも人気があるのは黒トリュフです。

黒トリュフは、贅沢品としては唯一加工しないで売られる商品ですが、ちょっとみたところ、あまりきれいではありません。けれども切ってみると、茶色と白の繊維が迷路のように絡まっていて、そこから下草のような香りがする、かすかなコショウのきいた風味が生まれるのです。

スイーツにも料理にも

トリュフは生でも食べられます。ごく薄く切って、ポワローねぎやセロリ、エンダイブといった香り豊かな野菜にのせたり、オリーブオイルをぬったパンにのせるだけでもOKです。とても香りが高いので、これだけで十分かもしれません。

トリュフは調理しても、さまざまな使い方ができます。

・アントレ(セロリのカプチーノ トリュフのせ)

・メインディッシュ(トリュフのリゾット)

・デザート(黒トリュフのクレーム・ブリュレ チョコレートクッキー添え)

トリュフがとれるのは、12月半ばから6月までです。フランスでは世界のトリュフ生産量の3分の2を生産しています。