フランスゆかりの方々に、その方ならではのフランス生活、フランス旅行について伺うインタビューシリーズ。初回は元フジテレビアナウンサーで現在はパリ在住の中村江里子さんにお話を伺いました。実際に住んでみたパリのお話から、フランス人のヴァカンスの過ごし方、ワインの話まで…
パリの街を食べ歩く
France.fr:
パリに長く住んでいらっしゃる中村さん。日常のパリの街がお気に入りとの事ですが、旅行で訪れる皆さんにパリの歩き方のアドバイスなどありますか?
中村さん:
そうですね、パリは不思議と長く歩ける街なんです。生活に必要なのでマルシェ(市場)によく行きますが、本当にただマルシェの中を歩いているだけでも、フランスの食の豊かさを充分に感じることができてとても楽しめます。日本だったらお行儀が悪い!って言われてしまう食べ歩きも、何となく気楽にできてしまう!!私は屋台のクレープ屋さんが好きで、暑い夏でもついつい惹きつけられてしまいます。観光で来ていた時には、大好きなパン屋さん巡りをしていました。
France.fr:
パリの食べ歩きとは素敵ですね。
中村さん:
食べ歩きでもなんでもいいのですが、何かテーマを決めて歩くと、楽しいと思いますよ。最近ですと、パリのレンタルサイクル「ヴェリブ」で回るサイクリングも気持ちいいですよ!!ここのところパリは自転車が安心して走れる専用レーンが充実してきているので、自転車移動は是非おススメですね。
フランス流ヴァカンスの過ごし方
France.fr:
フランス人とご結婚されてパリ住まいの中村さんですが、フランス流の旅行は日本とは違いますか?
中村さん:
フランスではヴァカンスが多くて、本当にびっくりします。フランス人はヴァカンスを楽しむために仕事をしているって言われるくらい、本当に誰もがヴァカンスを心待ちにしているんです。そしてヴァカンスを取る時はみんな数週間、長期の旅行に出かけます。
France.fr:
実際、どんな風にヴァカンスを過ごしているんですか?
中村さん: 日本と大きく違ってびっくりするのは、数週間のヴァカンスの間、現地の家を借りてしまって滞在する人たちが多いことですね。家を借りて、その地域の人たちと同じようにマルシェやお店に買い出しに行って料理をする…。フランス国内でも地域によって食文化が全く違うので、日常生活も楽しいですよね。
France.fr:プチ移住みたいな感じですね
中村さん: 自分たちだけではなく友人ファミリーと一緒に家を借りたり、そこに数日間、別の友人たちを招いたり… まるで我が家のように過ごしています。実際にフランスではヴァカンスの期間が長いので、こうしてホテル滞在ではないスタイルを選ぶ人も多いみたいです。我が家は南仏に家を借りたこともあって、車でちょっとづつ南下しながら、いろいろな街を訪れる旅もしました。
France.fr:
都会の人がヴァカンスの間は地方の生活を楽しむ、というイメージですね。フランスの地方の愉しみと言えば、なんと言ってもワインが充実しています。
中村さん:
ワインテーマの旅行もおススメです。有名なワイン産地ではボルドーやブルゴーニュ、シャンパーニュ地方を訪れたことがあります。郷土料理はやはりその土地のワインや気候と良く合いますし、ワイン生産者の方とお会いする機会もあるのがワイン旅行の醍醐味です。そうして訪ねたワインは特別に心惹かれますよね。ワイン産地を観光する場合には、やはりそこに1泊して、心置きなくワインと食事を楽しみたいですね。
France.fr:
ありがとうございました。最後にフランスファンの皆さんへのメッセージをお願いします!
中村さん:
私自身は美味しいパンとカフェオレを求めて、初めてフランス・パリを訪れました。今こうしてパリに住んでみて、この国の美や食、文化に対して彼らが本当に誇りを持っているのを感じますし、それを守っていこうという姿勢には日本と同じものを感じます。街中を歩くだけでもそれが感じられるのがフランスの素晴らしさです。フランスファンの皆さんには是非またフランスを訪れて頂き、もっともっとファンになって頂けたら嬉しいです。
中村江里子:
2001年よりフランス在住。フランスで子育てする3児の母。
現在はパリと東京を行き来しながら、テレビや雑誌講演会イベントなどの仕事を続ける。セゾン・ド・エリコというパーソナルマガジンを年に2回、10月と3月に発売。フランスと日本の情報、自身の世代に向けて必要とされているさまざまな情報を伝える。雑誌情報はこちらから (外部リンク)