ルルド、インスピレーションあふれる街

世界中のあらゆる場所において有名で称賛される街、ルルドは、そこを訪ねて来る全ての人に惜しみなくその姿を見せてくれます。驚くばかりの壮大な景色に加えて、他のどこを探しても見当たらない、高い精神性を持ち合わせた街です。ピレネー地方の入口という理想的な場所に位置するルルドは、類まれな一つの歴史から発展してゆきました。

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岩山の上部に築かれたお城からルルドの街が一望できます。中世時代、ルルドとその城塞はビゴール伯の本拠地でした。お城は長期にわたり防衛の役割を果たしてきましたが、フランス革命勃発に伴いスペインとの平和条約締結によって、その戦略的な役割を失っていきました。そして牢獄として使用されます。1894年にルルド市によって買い取られた後1920年、ルイ&マルガリッド・ル・ボンディディエLouis et Margalide le Bondidier夫妻の後援で、お城はフランスとスペインの山岳史や民族文化を伝える資料を展示したピレネー博物館としてオープンしました。城塞内の植物園ではロックガーデンで山特有の多年性、芳香性、薬用性植物が栽培されています。

夜間光り輝く大きな十字架が目印のピック・デュ・ジェールPic du Jer展望台から一望できるルルドの街とピレネーの山々は絶景です。この標高1000mの展望台へは、100年以上の歴史を持ち魅力あふれるケーブルカーでアクセスできます。

1858年、少女ベルナデット・スビルーBernadette Soubirousは、マッサビエルMassabielleの小さな洞窟で聖母マリアが自分の前に数回姿を現した、と宣言します。そして城内の小さな街には、その後熱烈な信仰者たちが次々と訪れるようになります。聖母マリアがベルナデットに語った願いに従って聖職者たちは礼拝行進を行い、礼拝堂を築きました。現在、ルルドのノートルダムの聖域と呼ばれる洞窟のある場所は、広さ52haの私有地ですが、通年毎日オープンし、その独特な雰囲気で、魅了と問いかけの場所となっています。多くの巡礼者や観光客がこの街に引きつけられ訪れます。ミサと礼拝行進がリズムを刻むルルドは、まさしくそのスピリチュアリティーに魅せられた信仰者と観光客が行き交う場所なのです。

ルルドでは水がいたるところにあり、ガーヴGaveと呼ばれる急流へ注ぎます。その源は雨水ももちろんですが、1858年2月25日にベルナデットが発見し浄化の象徴となった泉の水でもあるのです。時には清らかさの象徴、時には慈愛に満ちたさわやかさの象徴でもあるルルドの水は、心身ともに力を得るためのエネルギー源なのです。

このように有名な聖域のある街という以上に、ルルドとその周辺では様々な体験ができます。またパリの次に多い数(142軒)の宿泊施設を備えた街として、ピレネー地方を訪れる際のベースキャンプとしてもご利用いただけます。